- 研究/
扇情的な鏡
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About #
「扇情的な鏡」は自分の表情を少し違う表情として反映させることで、人の感情に影響を与える作品および研究です。 擬似的に生成された表情を自分の表情の変化として認識させることで、目的とする感情を誘発することを目的としています。 鏡にはその人自身のそのままの表情が映し出されるはずです。 しかし、この作品では自分の実際の表情は変わっていないのに、鏡に映った自分の顔は喜んだり悲しんだりしているように見えます。
こうした体験を実現するためにに、リアルタイムに表情を変化させる画像処理手法を開発しました。 表情変化のない顔画像から、ポジティブ・ネガティブの感情状態を表す笑顔と悲しい顔の2つの表情を生成することができます。
さらに、表情の擬似的な変化が感情状態に影響を与えるかを評価するために、ユーザ実験を実施しました。 その結果、擬似的な表情の変化により、ポジティブな感情やネガティブな感情だけでなく、好き・嫌いといった選好判断のの変化や実際の表情の変化も誘発できることが分かりました。
また、こうした成果を体験型の作品としてパッケージ化し、国内外のアートやデザイン系の展示や技術系のカンファレンス(Ars Electronica、SIGGRAPHなど)で展示する活動も行ってきました。
Publications #
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吉田成朗、鳴海拓志、櫻井翔、谷川智洋、廣瀬通孝:リアルタイムな表情変形フィードバックによる感情体験の操作、ヒューマンインタフェース学会論文誌、Vol.17 No.1、2015年2月 https://doi.org/10.11184/his.17.1_15
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Shigeo Yoshida, Sho Sakurai, Takuji Narumi, Tomohiro Tanikawa, and Michitaka Hirose. 2013. Incendiary reflection: evoking emotion through deformed facial feedback. In ACM SIGGRAPH 2013 Talks (SIGGRAPH ’13). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, Article 35, 1. https://doi.org/10.1145/2504459.2504503
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Shigeo Yoshida, Sho Sakurai, Takuji Narumi, Tomohiro Tanikawa, and Michitaka Hirose. 2013. Incendiary reflection: evoking emotion through deformed facial feedback. In ACM SIGGRAPH 2013 Emerging Technologies (SIGGRAPH ’13). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, Article 8, 1. https://doi.org/10.1145/2503368.2503376
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Shigeo Yoshida, Tomohiro Tanikawa, Sho Sakurai, Michitaka Hirose, and Takuji Narumi. 2013. Manipulation of an emotional experience by real-time deformed facial feedback. In Proceedings of the 4th Augmented Human International Conference (AH ’13). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, 35–42. https://doi.org/10.1145/2459236.2459243
Awards and Honors #
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ヒューマンインタフェース学会 第17回論文賞、2017年3月
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グッドデザイン賞、2013年10月1日
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経済産業省 Innovative Technologies、2013年9月10日
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IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) 未踏 2012年度採択プロジェクト スーパークリエータ認定、2013年4月30日
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